サマソニは高級回転寿司屋
サマソニでPerfumeを見て、完全にオレはアンチPerfumeになることにした論争
http://anond.hatelabo.jp/20080811144621
http://d.hatena.ne.jp/FUKAMACHI/20080810
http://d.hatena.ne.jp/inumash/20080812/p1
サマソニは見世物小屋ってよく言われるけど、なんか回転寿司屋で高級な寿司を食わされてるような気まずさがあるのよね。
回転寿司って、寿司ネタの味を覚えるのには手っ取り早くていいけど、ゆっくり味わうにはちょっと不向き。寿司の味を覚えてくるとなおさらつらいよね。
特につらいのは、寿司自体のまずさに耐えられなくなることじゃなくて、効率の良さと万人ウケを追求した、あの場の空気をだんだん楽しめなくなってくることのほう。
ある特定のジャンルに精通した音楽通が、ネタ自体はまずいどころか一級品のはずのサマソニへ行って、なんだかなあって帰ってくるのってこれと同じなんじゃないの。
回転寿司屋の雰囲気で高級なネタを流したら、寿司本来の味もよく分からなくなってくるってもんだろう。
そもそも音楽ライブには、ジャンルごとに培われてきた、伝統的な楽しみ方や場の空気感ってもんがある。人気があるからって、どんなジャンルのアーティストでも一箇所に集めれば楽しいってもんでもない。
- クラシック
座席指定のオーケストラホールで腕を組みながら
- POPS/アイドル
座席指定のスタジアムでウチワをふりながら
- ロック
ライブハウスでもみくちゃにされながら
- JAZZ
こじゃれたバーでカクテルを飲みながら
- トランス
デカイ箱でレーザービームを浴びながら
- ハウス
ミラーボールの光を浴びて笑顔で上を向きながら
- D&B
地下の小汚い薄暗い箱で歯を食いしばり下を向きながら
寺で正座または体育座り
まあ上にあげたイメージはステレオタイプにすぎるけど、実際コアなファンが集まる場所の空気ってのは、その音楽にとって最も貴重なものだと思う。少なくともいいライブとなるには、熱烈なファンの盛り上がりが必須だ。
だから、普段あまりに別々の音楽ライフを送ってるファンが一斉に集うフェスには、独特の気まずさを感じてしまって上手く楽しめない。なんか着てる服のスタイルやノリからして、みんなバラバラという違和感。
それを楽しむのがフェスっていう主張は分かるけど、音楽の良さだけじゃなくて、特定のジャンルのコミュニティや、ファン同士の共感を楽しんでるような人には、実際けっこうつらい状況になる。
観客の間にシンパシーや場の共有意識がないもんだから、見世物小屋みたいな雰囲気になる。
だからやっぱサマソニみたいな、めちゃくちゃ幅広いジャンルを混ぜたイベントにいくなら、割り切りが必要だと思う。
回転寿司屋に初めて入った外国人のような気持ちで、「見世物小屋万歳!」って言いながら、その物珍しい異国情緒こそを味わいに行くべき。
もしくは違うジャンルのネタを味見しに行くくらいの軽い気持ちでどうぞ。
それができない硬派な音楽ファンは、もっとジャンル限定のフェスや、会場が思いっきりスペクタクルなフェスにいきゃいいんだと思う。
追伸:
どうせスペクタクルなフェスにするならバーニングマンくらいやって欲しいもんです。
毎年ネバダ州の砂漠で行われるヒッピーの祭典です。(まあまだ行ったことないんだけども)
http://www.magarisugi.net/bm/index.shtml
これくらいサバイバルなイベントだったら、準備不足で受身の観客もいなくなるってもんだ。
実際死人が出るらしいのでシャレにならないレベルですけど。